サポーターは膝を保温したり安定化したりする(無理をさせないようにする)効果があります。
変形性膝関節症の痛みを軽減するためにもサポーターは良い効果を発揮してくれます。
ここでは、変形性膝関節症の方のためのサポーターの選び方、サポーター使用時の注意点を解説しています。
変形性膝関節症のためのサポーターの選び方は?
スポーツマン向きの間節固定を目的にするサポーターは変形性膝関節症に向きません。
もし購入するのならば保温目的のサポーターで「装着したまま屈伸や正座ができるサポーター」がいいでしょう。
最近ではフリースや毛糸でできた保温を目的としたサポーターも格安で出回っています。大切なのは、下半身を冷やさないことです。
中高年男性は見栄をはらずにステテコ、ズボンを、女性はスカートなら保温性の高い厚手のものかスラックスをおすすめします。
ゲルマニウム入りのサポーターの効果は?
最近、ゲルマニウム入りのサポーターや遠赤外線効果を強調するサポーターが目につきます。
お年寄りが膝を包んでポ力ポカと温めている様子の広告写真は、変形性膝関節症の患者にはたまらない誘惑で、ついつい買いたくなります。
ゲルマニウム入りのサポーターについては、「効果はあるの?」とよくきかれます。そこでゲルマニウムの解説を少々します。
ゲルマニウムとは?
ゲルマニウムは約210年前ドイツで発見された希有元素です。ゲルマニウムの医療への応用は1922年にアメリカの学者が「酸化ゲルマニウム」を貧血症の人の治療に使って効果があったと報告して以来ということです。
一方で、無機ゲルマニウムを服用して死亡したなどの例も報告されています。ゲルマニウムの効果については科学的に証明されていませんが、からだに良いというひとつの根拠は、おもに金城ゲルマニウム(相機ゲルマニウム)が、身体の内部の微弱電流に影響を与えることです。その結果、血流が「微かに改善」することに期待するものです。
つまりゲルマニウムの効果は「微か」にすぎません。サポーターに期待する効果は「保温」ですので、高価なものでなくても良いということになります。
膝を温めれば血流が良くなって楽になったような気がします。
しかし、よく考えてください。
変形性膝関節症は、関節内の軟骨が変形したり、すり減っていたりする「物理的変化」の結果であるということを。
唯一、膝に良いのは太ももの筋肉を強くすることです。
膝が痛いから足を使わない、膝が痛いから歩かない、太ももを使わないから筋力(大腿四頭筋)が弱る。そして、大腿四頭筋の筋力が弱まると、膝の一部にストレスが増加してさらに膝が痛みだす、という悪循環が生じるおそれがあります。
サポーター使用時の注意点
変形性膝関節症でサポーターを使用する上の注意点としては、以下のようなことなどが挙げられます。
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保温を目的にして、きつく締めないこと
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2時間以上の長時間着用は途中で緩めるなど血液の循環を妨げないようにすること
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炎症があるときのサポーター使用は整形外科医に相談してからおこなうこと
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しめつけの強いサポーターは、夜寝るときは外すこと
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膝の動きを制限するので車の運転時には着用しない
膝の外部からの保護だけに頼らない
変形性膝関節症で膝の痛みがある場合、サポーターなどで膝の外部から保護することも有効ではあります。
ですが、やはり根本的な治療を目指すなら、膝を強くする栄養を摂る習慣をつけることが一番です。
普段の食事内容の改善、サプリメントを摂るなどの方法があります。
サポーターを着用するなら、栄養の改善も同時に行うことが膝にとっては非常に大切です。
サプリメントについてはこちらのページも参考にどうぞ↓